弁護士 吉江 仁子
■ 4月1日(木)共同訓練:8日目:ジャスコデビュー
今日は、ジャスコへ行きました。
昨日からエチケットコートを着せることになったのは、ジャスコデビューの準備だったのです・・・。
センターの近くのジャスコは、いろいろとセンターに協力してくれているそうで、雨の日の訓練犬の訓練コースにもなっているそうです。お店の人からすれば、日常の風景のようで、店員さんはだれも驚いた様子はありませんでした。今日も、クルーと歩いていると、別の訓練犬と訓練士さんとすれ違いました。
お客さん達も、騒いだり触りに来たりすることはなく、温かく見守っていただいているという感じでした。ありがたいことです。
今、盲動犬のパネル展示をさせてもらっています。日曜日には、デモ犬を連れたPR部の職員さんによる「体験コーナー」もあるそうです。
さて、ジャスコでは、洋服売り場、日用品売り場を一通り廻った後、食料品売り場のベーカリーで、明日の朝食のパンを購入しました。
お買い物をするときは、ハーネスのハンドルから手を離して、リードを短めに持ち、特に顔を動かしたりしてほしくない場所(ベーカリー)では、首輪を耳の後ろまであげて、ほとんど顔を吊るようにして、動きを制します。
今日は、クルーがパンをクンクンしないか、しっぽを振り振りしないか、気になって、とても自分でパンのトレイを持ってパンを選ぶ余裕はなく、訓練士さんにトレイを持ってもらいましたが、クルーは、私に頭を半吊りにされながら、無事、粗相なく、店を出ることができました。
クルーは、パピーウォーカーさんに、家庭犬のようにかわいがられて育った少年時代も訓練期間中も、「人間の食べ物」を食べたことはないそうです。
それは、人間の食べ物に対する反応を見ればわかるそうです。
人間の食べ物を食べた経験のある子は、その匂いを嗅いだだけで、ものの10秒で、よだれが口いっぱいに溢れてくるそうです。
もし、そんなことになってしまったら、ベーカリーなんかに、同行することはできません。想像しただけで、恐ろしいことです。
もし、食卓の下に落ちた食べ物を、訓練犬が口にした場合は、「ノー!」と叱りつけながら、口を開けさせて、嚥下しないよう、取り出さなければならないそうです。
ほんとに、いろんな誘惑に耐えて自制していて、盲導犬は、感心です。